先週ブライトンが加盟している輸入建材協議会の研修旅行でメンバーのいる長野県に行ってきました。そこで重要文化財に指定されている旧林家住宅を見学する事が出来ました。

林家は明治時代に3大製糸家と言われた中のひとつで、この住宅は明治30年代に作られた土蔵造り瓦葺2階建てと明治40年に上棟した木造切妻造り瓦葺2階建ての主屋からなり、和風建築と洋風建築を取り入れた大変見ごたえのある興味深い物でした。特に目を奪われたのは写真にもある欄間や仏壇の彫刻の見事さです。職人の匠と言う域を超えまさに芸術品で今日ではこういうものを造れる人はいないでしょう。当時の当主林国蔵の建築のみならず芸術にいかに造詣が深かったかが分かります。又今日では有得ない10年と言う歳月を掛けて住宅を建てる凄さが感じられました。写真にあるのは洋館の腰壁、床の寄木です。又もう一つここで貴重な物は「幻の金唐紙」といわれる壁紙で明治の芸術産業といわれ輸出されてバッキンガム宮殿をはじめ多くの宮殿や貴族のお城の壁を飾った豪華絢爛な壁紙ですが今日では作られなくなりその製造方法すら忘れられています。

さて、旧林家の素晴しさは皆さんも是非一度ご覧になられるといいと思いますが、10月の初旬ですでに足元は冷え冷えしその寒さも当時を思い知る事が出来ました。そこで次に見学に行ったのはJKタウンと言う公社で開発している分譲地です。そこに協議会のメンバーの建てている住宅があり見せていただきました。もちろん外壁はスタッコラーストです。断熱・気密のいい現代の住宅がここには集まっていて各住宅メーカーが競い合っています。古い物と新しいものを見学した1日でした。

セールスマネージャー  渡辺寿子